明るさ設定に注意

デジカメやスマホで撮影された写真データで遺影を作ることも多くなってきました。

しかし一部のお客様は

「デジカメのデータは完璧なもので、明るくするのも拡大するのも自由自在にできる」

と勘違いされている場合があります。

デジカメやスマホのデータは加工する上で便利ではありますが、フィルム写真よりもデリケートな性質を持っており、撮影時にきちんと設定を行わないと加工が困難となる場合があります。

今回例として挙げるのは「明るさの変更」です。

屋内など暗い場所で撮られた写真を明るく補正して欲しい、とご依頼いただくことが多々あります。しかし下画像のように、『真っ黒に潰れてしまっていて明るくできないデータ』があります。

この写真の場合、撮影された時点で髪やジャケットの細部が写っていないことになるので、これ以上明るく加工しようとしても立体感のない平坦な仕上がりになってしまいます。

自然な仕上がりを目指すために、あえて極端に明るくせず、元写真の暗さを生かした重厚なお写真を目指すのも1つの方法です。背景を差し替える場合も元写真とあまり変化の少ない(この写真だと焦茶色など)色での作成がおすすめです。


一方、下の画像は明るくした際に髪の細部が浮かび上がってくるので、平坦になりすぎない明るい写真に加工が可能です。

こちらも元写真が暗いので、ある程度暗さの残る仕上がりにしたほうが自然ですが、そこまで加工に制限は出ないかと思われます。


暗い写真と同じように、明るすぎる写真にも注意が必要です。

明るい屋外で撮られた写真で、白髪やシャツが真っ白になってしまっている場合も、暗く加工しようとしても細部の情報が残っておらず平坦になりがちです。屋外で撮影する場合は「ちょっと暗いかな?」程度の明るさで撮影することをお勧めします。


撮影する際に明るさ設定に気を配り、同じ構図で数パターン撮影するなどで対処が可能です。

デジカメでヒストグラムが見られる場合は、両壁にくっついていない、山の形に見えるように明るさを調節すると以後の加工がしやすくなります。

「デジカメのデータは便利だけど万能ではない」という意識がもっと広まって欲しいと思っています。


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